東京閑〜とん☆ちん☆かん〜日記

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いよいよ土地購入 慌てる乞食は…

きのう朝。
私たちが提示した金額で売り主が合意した、と仲介業者から連絡があった。
何か月も売れ残って値下げもされていた物件とはいえ、
ダメもとで申し込んだ金額があっさり受け入れられてしまい、
喜ぶより先に不安が頭をもたげる。

…この土地だいじょうぶ?

「おめでとうございます!」という業者の言葉にも、引きつり笑いしか返せなかった。
まあ、仮に何の問題もない土地であったとしても、
気の遠くなるような高額の買い物なんだから、手放しで浮かれるなんてできない。
不安は不安だけど、とりあえずすんなり決まってラッキー、と思うことにする。

家づくりを検討しはじめて1年と数カ月。都内数十件の土地物件に足を運んで、
正直疲れた。もううんざり、こんなに楽しくないなら家なんかいらない、とまで
思いはじめていたところなので、そこから解放されると思えば、
確かにめでたしめでたし、ではある。(まだローン審査が通るかどうかわからないけど。)

土地探しも場数を踏んで行くうちに、
「値段の理由」がなんとなく読める様になってくる。
私たちが購入を決めた土地は、
地下鉄駅から徒歩10分ほど離れた高台にある古い造成地。
3m近くもある擁壁は、大谷石を積み上げただけのもの。
見た目には古びていい風情をかもし出しているが、
現行の建築基準を満たす強度は得られない。
擁壁を全部やり直すとなると1000万円近くコストがかかるだろう、と
仲介業者には言われたし、土地代と合わせるととても手が出せる金額ではなかった。
仮に自分のところの擁壁をやり直したところで、
隣地にはさらに高い大谷石の擁壁がそびえ立っており、
地震などの際の不安は消えない。
南道路、整形地、交通の便もまずまず。スペックだけ見ると申し分ないような土地が
周辺の地価に比べて破格といえる坪単価で売られていたのは、そのせいだ。
安い土地には必ずそれ相応の「理由」がある。

一度はあきらめたその土地の購入を決めさせたのは、
度重なる値下げと、某大手ハウスメーカーの見積もりだった。
「新商品のキャンペーン価格」と言って営業が提示した概算コストは
私たちの予算の上限ぎりぎりにおさまりそうなものだったのだ。

それ以前にも、建築士や他ハウスメーカーにもおおまかな見積もりを依頼していた。
やはり擁壁の改修と地下ガレージなどの外構にかかる費用は、
私たちの予算をはるかに、大幅に、超えるものだった。
土地が繰り返し値下げされているのは知っていたが、それでもなお届かない、
一目で「無理」と断言できるような金額しか出てこなかったのだ。

いま思えば、そこであきらめておけばよかったのかもしれない。

見積もりを依頼した4社(大手ハウスメーカー3社と1級建築士)のうち、
1社だけ非常に対応の遅いところがあった。それがDハウス。
他はみな1週間以内に概算+建物プランを出してきたのに
2週間過ぎてもなしのつぶて。それだけで心象を害したし、
そんなところとつきあうこと自体やめようとよっぽど思ったが、
土地探しの途中に見かけたD社の施行物件が気になっていたので
こちらから再度連絡をいれ、催促したのが依頼から3週間後。
その間、いつ土地が他人の手に渡ってしまうのかと気を揉みながら待っていたのに。
さらに営業所、担当をたらい回しにされた上、1から説明し直しで、
オットはもちろん、ふだんは事なかれ主義の私も、堪忍袋の緒が切れる寸前だった。

いま思えば、そこでやめておけばよかったのかもしれない。

依頼から1か月もたって、ようやく営業が持ってきた概算コスト(建物プランなし)が
桁外れに安い。いかにも急ごしらえという感じだったので、
もっとリアルな数字を出してほしい、と頼んでさらに待つこと1週間。
最初の見積もりから軽く250万円ほどアップ(そしてまたプランなし)していたが、
それでも他社よりは相当安い。これならぎりぎり予算で届きそうだ。
でもなぜそんなに安いのか?この数字は信用できるものなのか?と激しく問いつめる。

いわく、地下ガレージには「ボックスカルバート」という工法を採用する。
(ネットでしらべたところ、でっかいU字溝みたいなコンクリートの箱を、あらかじめ工場で作っておいて、現場に持ってきて埋める、というようなものらしい。)
擁壁については、すぐ向かいの同じような造成地で建て売りが建築中で、
そこの監督に擁壁改修のコストを聞いてきたので、大きな増減はないはず。
建物は新商品の2X4で、3月末までキャンペーン価格が適用になる。
さらに決算の時期なので、上司に相談して大幅な割引をつけることができた。
というのがその「値段の理由」。

仲介の不動産業者も、「大手メーカーがそういうなら、まず大丈夫でしょう。」と
コメントしてくれた。そうだよね。ちょっとくらい対応がまずくても、
なんてったって大手だもんね。信用で割高な坪単価とってるんだもんね。プロだもんね。
最初の営業担当より若くて頼りなさそうのが出てきたけど、
彼も結構がんばってるみたいだしね。おまけにつなぎ融資も受けやすいしね…。
なんといっても、そう信じさえすれば、めんどうな物件選びから、
夫婦喧嘩の日々から解放されるのだ。
(夫婦で家探しをした人ならきっとわかってくれるはず。T_T)

そして、信じたい人には、世界がそのように見える。
もう土地も家も、その値段で手に入るものの様に思えていた。
自分の足でつかんだ鉄則を忘れてはならなかったのだ。
安いものには相応の「理由」があるということを。

まさかその「理由」が
「無責任」「見積もりの甘さ」だったとは思いもしなかったけど。
日頃、性善説チックな考え方でうっかり脳天気に生きている自分に、
こんなときは腹が立ってしようがない。
土地探しに疲れ、解放されたいと思う心にスキがあったのか。。。
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さて、いよいよ土地購入が具体化した昨日の午後。
D和ハウスにようやく建物プランと仕様&より詳細な見積もりを
見せてもらえることになっていた。依頼から1か月半。
長かったなあ…。キャンペーンの締め切りはもう目前だ。

設計の方も交えていろいろ説明を受ける。最初に建物プランを見せられて、
まあ細かいところはいろいろ注文はあるけど、私もオットも大筋でOKだと思った。
2x4という工法はそれまで考えていなかったので不安もあったが
外断熱だし、内外装も標準でかなりグレードの高い仕様になっていて、
オプションをほとんどつけなくても良いものになりそうだ。
欲を言えばもう一部屋、ロフトでもいいから欲しいかなーなんて言った矢先
見積もり金額を見せられて凍り付いた。

前回の見積もりで、もう予算枠目いっぱいだから、
これを超えるようならすぐ知らせてくれ(土地にストップかけるから)と
執拗に念を押しておいたにもかかわらず。1週間何の連絡もなく
いきなりの350万円アップ、ですよ。
もう一部屋なんて言ってる場合じゃないですよ、お客さん。
いったいどの面下げてこの数字が持って来れるんだろう?
もう土地はこのままいくしかないところまで来てしまっているのに、
どうしろというのか? こんなに無責任なことができるのは所詮ひと事だから?
あまりにあまりなので、怒ることも忘れてただぼーっとなってしまった。

(だいたい私は人前で怒るということができない。
別に信条とか美徳とか思いやりでそうしているわけではなくて、
その場でどう表現していいのかわからない、知らないのだ。
家に帰ってから、一人になってから、酒が入ってから?どっとしわ寄せがくるので
あんまり精神衛生上良くないと思うけれど、仕方がない。
たぶんそういうふうにできているのだ。)

これだけは言える。あの土地があと350万円高かったら、
絶対に絶対に購入申し込みはしなかった。

私たちがあれこれ注文を付けた結果、その分値が張ってしまったというなら
話はわかる。だが私たちの条件は最初から一貫しているし、
まだ何一つ注文は加えていない(これからだもん)。
それなのに、一番はじめの概算見積額からは、なんと600万円近くの開きがある。
ひとえに擁壁と地下ガレージにかかるコストの見積もりミスである。

おまけにそのボックスカルバートとやら。「前面道路が狭いので運んで来れません、
なので普通のRCとやり方的にはほとんどかわりません」…今さら言うことか。
4.5mなんて道幅は都心部じゃ珍しくも何ともない。図面見りゃわかるべ?
たまりかねて「建物の基礎と一体化とかできないんですか?」とつっこむと
「…あ、そうですね 検討してみます。少しは安くできるかもしれません」。
あのー、他のメーカーでは一番はじめに出てきた選択肢なんですけど?。
一応それも検討済みの上での「ボックスカルバート」だと思っていたので
正直、こころの底から、おったまげた。

これじゃあ建物を充実させるためのお金はビタ一文残りゃしない。…って借金だけど。
言われるままの家を建てるしかないなんて、だったら最初から建て売り買うよ。
注文住宅にこだわってやってきたこの歳月と労力は何だったの?
例えば新車一台分かもしれないけど、
350万円あったらちょっとくらいなんか好きにできるでしょうよ?
「350万円なんて、30年で割れば一月何千円ですよ」なんて口にしようものなら
首を絞めてやる…なんて、あらら。取り乱してしまった。ほほほ(壊れ気味)。

…結局、他の住宅メーカーや不動産業者の言うことが正しかった。
それはもう全面的に。

信じたい、信じた方が都合がいいあまりに、心ある人々の言葉に耳を塞ぎ、
いいかげんな話にふらふらとなびいてしまった自分達にも非はあるだろう。
だけど、いかにも怪しげな身元不詳のやからにだまされたわけではない。
この値段で本当に本当に大丈夫なんですか?と食い下がった私たちに
「地盤が極端に弱いとか言うのでない限り、大きな増額はないでしょう」と
言い切ったあの人たちは、「大手ハウスメーカー」の看板と信用を背負っていた
…と私は思うのだけれど。(そういえば地盤調査だってまだなんだ…こわ ^_^;)
彼らの見積もりに基づいて購入を決めたのだから、
もうちょっとなんとかしてくれと思うのが甘いのだろうか。

プロはプロとしてリスペクトする。指図がましい突っ込みは極力控える。
そんなのってもう通用しないのかな。古いのかな。信用ってなんだろう?
もうがっかり。この年になってまた世の中に失望するとは思わなんだ。

とりあえず、子供はつくれないかも。教育費なんてもう無理よ、無理。
親が病気になったりして、介護のために働けなくなったら?という可能性も
リアルになりつつある30代後半。
でも家ひとつで人生設計が左右されるなんて、なんか嫌だなー。
海外みたいに中古でいいから、もっと軽々と買い替えたり住み替えたりしたいのに。

もう土地の契約は来週と決まっている。はてさてどうしたものか?
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by majalis_k | 2005-03-20 18:22 | 引っ越すまでのこと。