東京閑〜とん☆ちん☆かん〜日記

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番外編 本栖湖レイクサイドキャンプ場

いろいろ道具をそろえると、1回でも多く使わないと損、と
考える人がいる。うちのオットだ。
高速もガソリン代も、同じ料金ならひとりだけ乗って出かけるのは
もったいない、と考える人がいる。うちのオットだ。
…一理あるけど、出かけた先での出費、宿泊代や食事代はダブルになるわけで。
一見節約のようでいて、あまり家計に優しいとは言えないかも。
そんな理由で毎回のようにつき合わされるのも楽じゃないし。
休みになる毎に出かけてたら、掃除も洗濯も繕い物もアイロン掛けも
鉢植えの手入れも買い物も一体いつすりゃいいの?って感じ。
かといって、不機嫌顔で家にいられても困るし。

という成り行きで、本栖湖のキャンプ場に1泊することになった。

富士五湖なんて近い近い、と思って
のんびり買い物をしてから出発したら、中央道は大渋滞。甘かった。
ようやくキャンプ場についたのは、少し陽も傾きかけた頃。
河口湖、山中湖に来たことはあるが、本栖湖に来るのは
実は初めてだったりする。ガイドブックで調べた限り、
基本料金は周辺相場並だけど、タープとテントで
別料金取られるとは知らなかった…。
その名の通り、まさに水際で気持ちの良い場所だけど、設備は古い。
でも天気が良ければ目の前に富士山が見えるのだろう。
湖水は澄んでいて結構きれい。ウィンドサーフィンやカヤックを
楽しむ人がたくさん集まってくるのもうなずける。
夏休み最後の週末のためか、子供連れのグループは少なく、ひっそりと静かだ。

まずはタープをたてるのに一苦労。モンベルのヘキサゴンは
2人で使うには大きすぎるのだ。カタログで見ただけで買ってしまったのだが、
初めて広げた時には、あまりのでかさに二人で笑ろた。
前回あーでもないこーでもないとケンカになったので、
購入した店に電話して正しい手順を確認してきたのだが(^.^;
風が強くてあおられてしまい、なかなかまっすぐ立てられない。結局、今回も
電線に引っかかったゲイラカイトのような格好になってしまった。はは。
まあとりあえず雨風しのげればよし、ということにして。脇にテントを張り、
炭を起こしながらビールでひと休み。。。ふた休み。。。
うーん、ようやく湖畔の優雅な休日、か?

余裕をかましていられたのもつかの間。辺りが薄暗くなってきても、
一向に木炭に火が移らない。バーナーで燃やしても、着火剤をつけても、全然ダメ。
もっとスマートにいきたいのに、どうしてこうバタバタになってしまうんだろう。
まあ、時間はたっぷりある。バーナーでお湯を沸かしてカップ麺、という手もあるが
火がないキャンプはなんだかさびしい。なによりキャンプに来ておいて
火が熾せないなんて、決定的にダメなことのような気がする。。。と
意地になって奮闘すること1時間あまり。ちらちら炭が赤くなってきた頃には
空腹で倒れそうになっていた。以下、黙々と焼いては食う、を2人して猛然と
繰り返す。文明人のお遊びのはずが、原始人のサバイバルになってしまったもよう。

いつも本を持ってくるんだけど、ちゃんと読めたためしがないのよねー。
遊びにももっと大人の余裕を持って楽しみたいものだ。
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by majalis_k | 2005-08-28 22:37 | 街の外へ出てみたり。

実施設計1

家のだいたいの形や間取りなどが決まって、今度は細かい仕様の打ち合わせに入る。
床材はコレ、風呂桶は、蛇口は、トイレは、キッチンは、コンセントの位置は…などと
具体的な値段の話も出て、話がいっそう現実味を帯びてくる。

コンクリート打ちっぱなし+ウレタンコート仕上げにするつもりだった1F床が、
断熱材を入れることになり、仕上げの雰囲気も変わりそうなのが残念。。。だけど
寒くてもいいとは言えないし。代わりに長尺塩ビシートと言うのをすすめられる。
よくお店の床などに使われているものだ。私は、目地が出たり主張の強いテクスチャを
貼られるよりはいいか、と思ったのだが、これにはオットが難色を示し、
当初のイメージに近い仕上げの方法を再考してもらうことになった。

むしろ私が気になったのは、トイレや風呂場などの水回りだった。
北側に位置し、構造の関係で窓も大きくはない。それだけに
暗かったり寒々しい感じになるのは避けたいと思っていた。
選んでいただいた機種はどれもいたってシンプルで、文句のつけようはなかったが
なにか物足りなくて、でもそのなにかをうまく言葉にすることができなかった。
ありていにいえば「ちょっとつまらない」。そして収納が少なすぎる。
たしかに、シンプルでいいと言ったのはこちらだし、予算も多い方ではない。
でも、建築家に頼んだ甲斐があった、と思えるような工夫がどこかに欲しい。
…などと言うことを考えている自分がちょっと浅ましいように思えて、
とうとう口を挟むタイミングを逃してしまった。
(結局家に帰ってからオットと話し合い、彼も同じことを感じていたというので、
実現の可否はともかく、電話でいちおう意見だけは伝えることにした。特に風呂の追い炊き
機能だけはどうしても欲しい旨、お願いしておいた。猫足のバスタブってかっこいいんだけどね。。。)

キッチンも要望どおりとは行かず、造作で最小限のものになりそうだが、
その辺りはスペースをリビング優先に振り分けたという選択の結果であり、
デザインにも工夫があるので、すんなり受け入れることができた。
特にこだわっていなかったつもりの風呂、トイレのほうで悩むことになるとは。。。
家づくりって、気付かないでいた生活のこだわりが露になって自分でも驚く。

正直、家づくりが具体化するまで、風呂桶や水道の蛇口のことなど
考えたこともなかった。打ち合わせから帰ってきて、仕様書をみながら
ググってみてはじめて、こんなにも種類があり、値段も様々だということを知った。
遅すぎ。。。 オープンハウスを何軒か見て、これだったらおまかせでも大丈夫、って
勝手に思っちゃってたから。メーカーハウスと違って、選択肢がすでに用意されている
わけではないのだった。考えてみれば当たり前のことなんだけど。

だけど、逆にこれだけあっても「コレ!」というのにはなかなかお目にかかれない。
この中でいったら順当なチョイスなんだろうな、と妙に納得してしまう。

次回は照明計画等などの予定。いままでの計画の中でも、光の取り入れ方には
いろいろこだわりを聞かせてもらっていたので、いよいよキターッ、って感じ。
すごくたのしみです。
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by majalis_k | 2005-08-25 23:01 | 引っ越すまでのこと。

野音ベイベー

いいのか、こんな遊んでばかりで。

夏休みも1週間となると、終わりに近くなるほどドキドキする。
貧乏性ってやつは治らないらしい。

でも今日も遊んでしまったのだー あ−ドキドキドキドキ。
日比谷の野外音楽堂で行われた、清志郎のコンサートにいってきたのだ。

近頃人混み、大音響が苦手な私は、あまりライブというものに足が向かないんだけれど
野外フェスとかなら、音が散っていったり自由に動き回れたりするせいか、
まあまあ楽しめる。今回も実はオットに引っ張って行かれたんだけれど…
いやー楽しかった。

ロックコンサート(?)なのに、場内の売店で平然とビール売ってるのには
少々驚きつつもやはり嬉しい。観客の年齢層は意外なほど幅広いけれど、
やはり全体的には高めなので、なんともユルくて、妙な安堵感のようなものに
会場全体が包まれている。なんというか、縁日のノリだなこりゃ。
清志郎はさしずめ、とげ抜き地蔵ってとこか。
まあ、ありがたみみたいなもんで言うと、近いものがあるかもなー。
ファンからすれば、信仰に似た心持ち、ってのもあるかもしれないし。
そうでないひとも、ちょっと気軽に出かけていって、お祭りを冷やかして、
元気もらって帰ってくる、みたいな。シリアスな信奉者だけの集まりのような
閉鎖的な雰囲気のない、ピースフルでエブリバディカモン!な敷居の低さが、
実にいい。通りがかりに「おっ」て入れちゃいそう…な雰囲気だけど、
さすがに座席チケットは即完売だったらしい。
かくいう私たちも、出遅れて後方の立ち見席を買うしかなかったのだ。
でも、ちょっと引いて会場全体が見わたせる立ち見席も悪くない。
全体のうねりを見ていると、おおすげえ、と気持ちも盛り上がるし、
何人か面白い人を客席の中に見つけておいて、勝手にちらちら観察しては楽しんだり。
風も通るし、トイレにも売店にも自由に行けて、野外ならではのユルさを満喫。

「気が付けば35年もやってきてしまったんだ、ベイベー」というMCには
みんなが大笑いしたけど、笑いが波のように引いた後に、
感無量と言うか、ちょっと「きゅっ」となってしまったな。
もうそんなになるんだな。自分も年を取ったな。清志郎はすげーな。
いろんな思いがいっぺんにやってくる。
どこか照れくさそうに、でも満点のサービスをくり出すステージは相変わらずで。
「愛し合ってるかーい」とステージの上から聞かれたら、
もう、ちょっとは嘘の混ざる年になっちゃったけど、
それでも大声で「いえーい」と叫び続けたいよ。キヨシロー、あなたには。
戦争はなくならなくても、原発は増え続けても。何度でも何度でも、聞いて欲しい。

「ベイベー、愛し合ってるかーい?」

その度にきっと、大事なことを思い出せそうな気がするから。
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by majalis_k | 2005-08-14 22:08

火打山〜妙高山(新潟県)2日目

夜中に山小屋脇のトイレに行こうとして、水場に落ちる。
(高谷池では、山小屋とテント場の間に流れる小さな沢が水場になっているのだ)
ビールなんか飲むんじゃなかった…。それにしても夜の闇本来の
圧倒的な濃さというのは。街中にいては思い浮かべることすら難しい。

昨日、久々に楽しめた道中だったとはいえ、さすがに疲れは否めない。
目が覚めても寝袋から抜けられず、だんだんと賑やかになる鳥の声に
ただぼんやりと耳を傾ける。宿泊客が次つぎに出発していく気配に急かされ
ようやくテントから這い出すと、隣人のテントはもう消えていた。

食欲がない。それでも少しは腹に入れなければ。朝食は軽くすませ
出発は7時20分。山登りにしては遅い出発だが仕方がない。
黒沢池を経由して妙高山に向かう。

オットはなんでも計画どおりに進めたい性質で、休みの日まで
時間に追われたくないという私と、以前の山往きでは衝突が絶えなかった。
でも最近は向こうも慣れたらしく、少々の遅れではなにも言わなくなった。
私のほうも、想像を超える早さで暗くなる山の日暮れを何度か経験して、
「これに捕まったらたしかにヤバいことになる」と実感。
「自分の足では、何時頃までにどこそこに着いていないと、下りるのが難しくなる」
というデッドラインだけは念頭において歩く様になってきた。
慣れると言うか、お互いの地雷を踏まないよう学習すると言うか。
村上春樹はかつて、結婚生活とは煎じ詰めていけば、冷厳な相互マッピング作業に
過ぎなかったのではあるまいか、とある対談集の脚注に書いていたっけ…。
(おっと、また思考が脱線。)

夜の間にまた雨が降ったらしい。足下はかなりぬかっている。
空も昨日とはうってかわって曇り空。まあ土砂降りや強風じゃないだけ
マシというものだ。黒沢池までは登り口、降り口に少々きついところもあるが、
行程のほとんどは茶臼山の中腹をぐるっと迂回するようなコース。
なかなか進んでいないように思えて、ちょっと不安になってきた頃に
黒沢池と山小屋が眼下にあらわれ、ほっとする。
山小屋前に荷物を置かせてもらうことにして、いよいよ妙高山だ。

身軽になって快調快調。大乗越と呼ばれる峠まで一気に登り、
どんなに目的地に近付いたことかと、わくわくしながら見渡せば。
がーーーーーーん。…いままで登った分がまるっきりちゃらになるほどの
長ーい長ーい下りの向こうに、妙高の険しい登りが赤い地肌を見せている
ではないかー。ないかー。ないかー…(こだま)。
(コース図事前に覚えてこいよ、って>自分)
体力的には言うまでもないが、精神的に凹むのだこういうコースは。
私は登りにきたのよー。なんでおりるのよー。おりた分だけまた登るわけだしー。
…という思いがふつふつとわき上がるのを止めることができない。
積もり積もっていく鬱屈が、子泣きじじいのようにだんだんと足を重くするのだ。
でも、ここまできたらもはや行くしかない。

見かけよりは楽だった火打山と違って、妙高は見たままに厳しい登りだった。
ちょっとは体力が戻ってきたかも…などという昨日の楽観は、
登り始めてわずか5分で消し飛んだ。会話を交わす余裕もなく、肩で息をする。
あの曲り角までがんばろう、あの石のところまでは休まず行こう、と
目標を少しずつ区切っては、ひたすら登り続ける。
登っても登っても一向に近付かない頂は、敢えて見ないようにして進んだ。

がんばった、と思ってるのは自分だけ。思いに結果がついてこない。
軽々と歩をすすめる人たちにどんどん追い越されていく。
どうして、と天をあおいでも、自分を鍛える以外に答えはないとわかってる。
山登りって、本当に人生と似ているよなあ。思うように歩けない悔しさと、
なんで?どうしてうまく行かないんだろう?がんばっているはずだけど?と
繰り返してはいらだってばかりの毎日を、いつのまにか重ね合わせている。
…結局のところ、甘えてたんだよな。自分、まだまだ甘いよ。
さっさと歩ける人たちは何にもしないで歩けるようになったわけじゃない。
歩けないのは、やっぱり自分の準備不足だ。その時だけがんばったってダメなのだ。
山の中ではごくごく素直にそんな風に思えてくるから、不思議だ。
自分、ダメじゃん、って言って笑える。普段の暮らしの中では、できそうでできない。
自分をダメって認めたら「ポキン」って折れちゃいそうなくらい、
突っ張って暮らしているんだと思う。

足下の石がだんだん大きくなり、やがてよじ登るような岩になってなお進むと、
そこが妙高の頂上だった。火山らしく、大岩がごろごろしているが結構広い。
ここへきても雲が多く、展望が得られないのは残念だった。
ちょっと昔風のファンシーな木彫りの看板の前で記念撮影をぱちり。
(とは言わないか。最近のシャッター音は)
食料は置いてきたので、休憩はカロリーメイトと水分補給のみ。
雲行きが怪しくなってきたので、雨が降り出す前に、と早々に下山開始。
苦労して登ったのになあ、と降り始めの一歩はいつもなんだかさびしいが
次第に帰り着いて休める楽しみの方が大きくなっていく。同じ道を黒沢池まで戻った。

山小屋に戻ると、軒先に置いておいたはずのザックがなくなっていて
「こ、こんな山の中で泥棒?あの大荷物を?」と一瞬焦ったが
管理人さんが雨を心配して中に入れておいてくれたのだとわかり、ほっとする。
お湯を沸かしてカップ麺の昼ご飯。もっとまともなものが食べたいが、
荷物の軽量化のためということで仕方がない。アウトドアといっても山行きでは
オートキャンプやピクニックのように洒落たことはできないのだ。

黒沢池から、車を止めた笹が峰まで、3時間ほどかけて下山した。
山小屋の管理人さん(御年68才)は1時間半で歩くと聞いたので
ちょっと凹んだが、比べる相手が悪いというか、張り合っても仕方がない。
自分達としては予定どおりのペースといったところ。
富士見平で初日に登ってきたコースと合流するまでは、木道や
比較的歩きやすい道が続いて楽しい。湿原に咲く花も楽しめた。
木立に入りなおも行くと、あたりに樹液の甘く香ばしい香りが立ちこめて
昨日通った道だと気付く。何の木のにおいかはわからないが、良い香りだ。
「妙高」の名の由来は妙(えなる)香(り)だという説もあるらしい。

十二曲がりから先はぬかるんだ下り坂に苦しめられ、
ひざはガクガク、ももはパンパン。一刻も早く旅館の湯船に浸かりたい。
予約していた赤倉温泉の宿「ふるや」へ、急ぎ車を走らせる。

目当ての宿が満室でとれず、やむなく取った宿だったが
施設は古くてもほどよいホスピタリティで、なかなか居心地の良い所だった。
食事も豪奢ではないがおざなりでもなく、心づくしを感じるものだったし、
味も良かった。新潟だけあって、やっぱりお米がうまーい。
働いている人たちも感じがいいし、女湯は畳敷きの風呂(!?)になっていたり、
館内のそこここにちょっとした工夫が加えられていて、前向きな営業努力を感じる。
次世代ががんばって切り盛りしているんだな、という感じ。また来たいと思った。

玄関ロビーの真ん中に、長々とニャンコが寝そべっていたので近付いてみると、
どうしたのか前足が1本なかった。でもとっても美人さん。もとい、美ネコさん。
(カメラのバッテリーが切れてしまって写真が撮れなかったのが残念。)
気位が高いのか、なでようとして手を出したら「シャー」と叩かれてしまった。
でも逃げたりはせず、悠々とねそべったまま。
しばらく見ていると、若旦那らしき人が来てそっと抱きかかえて奥へ連れていった。
…居心地のいいわけが、ちょっとだけわかったような気がする。
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by majalis_k | 2005-08-12 20:22 | 街の外へ出てみたり。

火打山〜妙高山(新潟県)1日目

(新カテゴリ「へっぽこ山ある記」つくりました)

未明、オットの運転する車で都内を出発。

夏休み初日の前日は、同業の友人の新事務所に開所祝いと称して押し掛け、
夜遅くまで飲んでいたので、当然のことながら眠くて仕方がない。

道中空が薄明るくなりはじめると、
どうやら一面雲に覆われているらしいことがわかる。
案の定、長野県境を超えたあたりで小雨が降り出し、
雨足は目的地に近付くにしたがって強くなっていく。
妙高高原IC手前のサービスエリアに着くころには
激しい雷雨となり、車を止めると2人で顔を見合わせた。

当然雨具は持ってはいるが、もとより自分の脚力からすれば
ちょっと無理めのコースなのだ。この雨の中、雨具を身につけても
登りきれるとは到底思えない…。でも下山後の宿はもう予約済みだ。
どうするどうする。だいたい天気予報を見てこないから、お前が雨女だから、と
やり合っているうちに、寝不足がたたって2人とも車の中で眠ってしまった。
ふて寝、と言った方がふさわしいかもしれない。何にせよ、おかしな夫婦だ。

だが、このふて寝が、思いもよらず吉と出た。

オットに揺り起こされて目を覚ますと、なんと
あれほど激しかった雨がすっかり止んでいるではないか。
あきらめて帰ってしまわなくてよかった〜
こんどは携帯で現地の天気予報をしっかりチェック。
楽観はできないが小康状態でいけるだろうと判断、
予定より3時間遅れで笹が峰の登山口に立つ。

歩き出してすぐ、夏の太陽が雲間から顔を出し、汗が吹き出る。
しばらくは快適な木道歩き。足下がいいと、景色を楽しむ余裕がでてありがたい。
鳥や蝉の声を聴きながら鼻歌まじりの山行きだ。しかし木道をはずれると、
大雨の後なのであちこちがぬかるんでいる。スパッツ(ゲートル)を忘れたのが
悔やまれるが仕方ない。黒沢から十二曲がりを抜け、尾根道に出るまでは、
山登り初心者には結構キツい登りだ。口数も減り、息も荒く黙々と登り続ける。
樹液の香りだろうか、甘いような、香ばしい木の香りが風に運ばれてくる。

登りながら、ふと、割に平常心を保っている自分に気づき、
ずいぶん良くなっているみたいだな、と嬉しくなる。
鬱がひどくて引きこもりのようになっていたとき連れて行かれた山では、
とにかく何もかもに腹が立ってやりきれなかったものだ。

休みの日になんでこんな辛い思いをさせられるのか、とか、重い荷物、痛い靴、
自分の行く手を邪魔する急な登りや下り、足もとを危うくする根や石や泥、
しつこくつきまとう蚊やブヨなどの虫、しまいには照りつける太陽まで、
何もかもが恨めしくて憎らしくて、子供みたいに泣きながら歩いた。
体力が落ちていて歩けない自分がもどかしく、悔しくて仕方がない。
山登りする人なんてみんなマゾだ、イカレてる、などと
胸の内で毒づきながら、追い抜いて行く人たちの背中を見送った。
万事そんな具合で、花を見ても鳥の声を聞いても、
山頂からの絶景も、全然楽しいと思えなかった。

こうして今、同じように山を歩きながらあのときのことを振り返ると、
相当心が弱っていたんだなーということが、手に取るようによくわかる。
今だって、楽しくて仕方がないというほど余裕はないけれど、
とにかく頂上を目指すんだ、という、ただそれだけのことにやる気を覚えるだけの
精神力は戻ってきているらしい。もともとは逆境に燃える質だったわけで。

…とまあ、黙々と歩いていると、なぜかいろんなことが頭に浮かんでくる。

尾根道に出て、高池が谷までの道のりは花も多く、
ぶらぶらと歩ける散歩道のようでとても楽しかった。
木や草の丈もあり、遠くの山々はガスにおおわれて展望はなかったけれど、
短い夏を惜しむように咲く花々と、花を終え実りを迎えた草木たちを
同時にみることができて、自然の豊かさを存分に味わうことができた。
道ばたでは野いちごや木いちごの赤い実がふんだんに見られ、日向では
虫たちの羽音も忙しく鳥の声もにぎやかで。生命の気配が濃い山だなあ、という印象。
もともと出発が遅かったのに加えて、のんびり花の写真を撮りながら歩いていたら、
高池谷への到着がすっかり遅くなってしまった。

ヒュッテでテント設営を申し込み、急ぎテントを張り終えたのが夕方4時。
翌日にするか迷ったが、天気がもつか心配だったので、荷物を置き、火打山山頂を目指す。
道中、高層湿原に池が点在する景色は、箱庭のように美しい。
雪渓もあり、風が一段と涼しくザックから上着を引っ張りだす。

火打山は、見た目よりはずっと登りやすい山だった。ところどころ急登もあるが
道は比較的整備されていて、どんどんと進めるのが楽しい。山頂に着くと
ガスが出てきてしまって、評判の展望はよろしくなかった…残念。
それでもしばらく待っていると雲が切れ、妙高山と黒姫岳が顔を出してくれた。
頂上には10分ほどいただけで、暗くなる前に、と急ぎ山を下りた。

途中ライチョウに出会ったので写真を撮ろうとしたら、デジカメは電池切れ。あーあ。
臆病と聞いていたが、大きな鳩のようななりをしてのんびりとこちらを見ていた。

高池谷ヒュッテから往復2時間とちょっと。今日のメインイベントだったはずの
登山だが、なんだか慌ただしくあっさりと済ませてしまった。

夕飯は、レトルトおでんを暖めた中にソーセージを加えるという、
オットが用意した山レシピ。ソーセージの割合が多すぎたのか、
ツユがちょっと塩辛い。山小屋があると冷えたビールが飲めるのが嬉しい。

ヒュッテにはそこそこ宿泊客がいるようだが、テント場は他に単独行のおじさんの
テントが一つだけ。とても静かだ。疲れと寝不足で早々に眠くなり
寝袋に潜り込む。まさにハードデイズナイト。でも悪くない。

明日はいよいよ妙高山だ。
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by majalis_k | 2005-08-10 20:12 | 街の外へ出てみたり。

地盤調査

これといって立ち会う必要はないんだけれど、
やはり自分達の家のことなのだから、他人任せにしっ放しでは
責任感がなさすぎるような気がして。オットと2人、仕事に行く前に
現地に立ち寄った。しかし、到着してみるとどうしたことか、誰もいない。
朝から始めると聞いていたのに…??? 差し入れを手に呆然とする私たち。
ほどなく、設計事務所からオットの携帯に着歴が入っていたことに
気が付き。かけ直してみると、地盤調査の業者さんが予定地の前の道に
車を止めようとしたところ、近所の人がでてきて邪魔だから止めるなと
言われてしまった、とのこと。加えて道の傾斜がきついため、器具の設置が難しく
後日出直しになったという。あらら… こりゃ前途多難だわー
たしかに4.5M道路と言っても、トラックが止まっていてはすれ違いはむずかしい。
行き止まりの私道なのだけれど、近所には町工場などもあり、日中車の出入りが
かなりありそうだ。こんなんで生コン車なんかとめられるのかしら…と
心配のあまり落ち込む私に、いまから心配したって始まらないよ、とオットが言う。
家づくりが始まって以来、なんだかお互いのキャラが逆転してるみたいだ。

夜、仕事の後にこんどはT氏の事務所にて4回目の設計の打ち合わせ。
階段の形状は、初期の段階のものに戻っていた。希望どおりとはいえ申し訳ない…orz
2階のテラスはなくなり、かわりに屋上に出られるように小さな階段と
天窓のようなハッチドアがつけられていた。しっかりした階段とペントハウスでは
コストもかかるし、重さもあるので構造に変更が出るかもしれないということ、
また狭い室内ではスペース、存在感ともにあり過ぎるということで、
ちょっと見は壁から突き出した棚板のようなかたちの階段を提案された。
日常の使い勝手や子供ができた時のことを考えると若干不安は残るものの、
これまでの私たちの欲張りな要求を全て叶えたプランで、かつデザイン的にも
申し分ないとなれば、これ以上言うことはなかった。
子供ができたらできたで、そのときにまた対策を考えればいいことだ。
基本設計はこれにて終了、つぎからは設備の打ち合わせと実施設計に入る。

それにしても、都内、南道路、建築家による設計、地下駐車場、ルーフバルコニー…
家づくりの途中であきらめかけていた条件がほぼ全て叶いそうで、
自分たちでもびっくりしている。T氏と助手のS君には本当に感謝…
心配で楽しみでなんだかめちゃくちゃな気分です
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by majalis_k | 2005-08-05 22:27 | 引っ越すまでのこと。